朝ドラ『まんぷく』で「ルンペン」という言葉を使っていた。
『よしりん辻説法』で昭和30年代の描写をするときに、
「乞食」という言葉を使ったが、すんなり通ったわけではない。
「乞食」「物乞い」「ルンペン」「浮浪者」「ホームレス」
色んな言い方があるが、昔は「ホームレス」は確実に使わ
なかった。
「浮浪者」というのも、昭和30年代に一般人が生活の中で
使った言葉じゃなかろう。
庶民が使っていたのは、やはり「乞食」か「ルンペン」だ。
いつの間にか差別語だと言われ、自主規制される言葉が
増えすぎて、作品で使用するときに、いちいち議論が必要
になったのが煩わしい。
最終的には「FLASH」は「乞食」を使わせてくれた。
朝ドラで時代性を損なわないように「ルンペン」を堂々と
使ったのは立派だ。
「あまちゃん」のときは、80年代なのに、タクシーで
シートベルトをしていたから、時代錯誤が凄かった。
「めくら」も「つんぼ」も、それを使っていた時代なら、
使用して構わないと思う。
『座頭市』のような作品が生まれなくなる。